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PDA工房、32MBメモリ増設サービスインプレッション(by SPA)

Last update: Tue, 2002-08-20 13:11

PDA工房さんで間もなく正式運用が始まる32MBメモリ増設サービスですが、PDA工房さんのご厚意でいち早く手持ちのCLIE T600C/Rを32MB化していただいたので簡単ですがレビューをかねたインプレッションをお届けします。

「Enhanced RAM Disk Driver(Ver. 1.00)」の特徴(マニュアルより転載)

  • 本体内蔵メモリとは別に高速のMemory StickやSDカードとして認識
    ・増設された本体メモリ16Mバイトとは別に、独立した16Mバイトの仮想ディスクとして使用することができる。(16MバイトのMemory StickやSDカードを内蔵しているようなイメージ)
    ・同時にMemory Stick ・ SDカードなども使用することができるため、常に持ち歩きたい大きなデータを保存するためには最適。
  • メモリカード同様、ERDisk(仮想ディスク)内より直接プログラムの実行が可能
    ・外部メモリカードと同じように、直接プログラムをERDisk(仮想ディスク)内から実行することができる。(ただし他のメモリカード同様、本体内に空きメモリエリアは必要)
  • 高速アクセス
    ・内蔵メモリへのアクセスのため、読み出し、書き込み速度が高速であり、直接実行する際でも本体メモリへのコピー速度が高速である。

32MB化されたCLIEはランチャーから本体の情報を見ても通常と同様16MBですが、PDA工房さんが開発した「Enhanced RAM Disk Driver(Ver. 1.00)」を利用することにより、32Mバイトに増設されたPalmOS機器のメモリ空間を、16Mバイトのメインメモリ + 16Mバイトの仮想Diskとして認識させることができるのがこのサービスの最大の特徴です。ということで、実際に使用してみました。

サービス終了後に送られてきたのは、32MB化された本体の他に、「Enhanced RAM Disk Driver(Ver. 1.00)」と、ソフトウェアの説明書(HTMLデータ)が入ったフロッピーディスクと、プリントアウトされた「ユーザライセンス証書」です。「ユーザライセンス証書」には、「Enhanced RAM Disk Driver」のレジストレーションコードが記載されているので無くさないようにしましょう。ハードリセットの後など、ドライバーを再インストールした場合には、ソフトウエアの登録作業を行う必要があります。HTML化された説明書には、ソフトウェアのインストール方法と設定方法が記載されていますが、届いた本体にはすでに「Enhanced RAM Disk Driver(以下ERDiskとします)」がインストールされており、仮想ディスクがマウントされた状態になっていました。

マウントされた仮想ディスクのメモリ領域は15.9MBと表示されており、フルにデータ領域として使用することができます。ちなみに、仮想ディスクを有効にしたままメモステをマウントした状態でのカード情報表示は右のようになります。ERDiskのデバイスIDはマニュアルと同じNo.になっているのでどうやら固定のようです。

この状態で16MBのメモステを差し込んで使用する場合と「ほぼ同様の」使い方ができるわけです。HotSyncでメモステやSDカード同様、仮想ディスクのPalm/Lancherディレクトリへアプリをインストールすることができます。(Windows版のPalm Desktop上では「RAMディスク」と表示されます)これにより、直接アプリケーションを起動できるわけですが、この場合は他のメモリカード同様、本体内に空きメモリエリアが必要になりますので注意が必要です。ちなみにベンチマークをとっているわけではないですが、内蔵だけあってアクセスはメモステのそれよりも高速なのは体感できました。

ということで、T600Cにバンドルされているソニーオリジナルアプリケーションと外部メモリに対応した代表的なアプリケーションを使って色々と検証してみた結果を表にまとめてみました。その結果、外部メモリのデータが読み込めるアプリケーション専用ストレージとしての活用を考えている人にとっては、思っているよりも簡単ではなく、色々と検証していくうちにかなりコツが必要なことがわかりました。表を見ていただければ、私が「ほぼ同様の」と書いた意味がおわかりいただけると思います。

念のため検証にはハードリセットを3回行い、T600Cに必要なアップデートをかけた状態で行っています。Hackのたぐいは一切入れていませんが、キャプチャーのために山田さんのDA Launcherと高橋さんのHR-Shot DAを使いました。なお、短時間での検証なので必ずしも正しい内容とは限らないということをあらかじめご理解の上ご覧ください。

アプリケーション名 ERDiskにあるデータの参照または書き込み 動作内容、他
辞書
Palm/Programs/MSFiles

メモステを挿さない状態で参照可能。メモステを挿した状態だとメモステ側のデータベースを優先する

gMovie
Palm/Programs/gmedia

動作可能。ただし、メモステを挿した状態とERDiskのみの場合で一覧の表示が変わる。挿さない状態では一覧でデータにメモステアイコンが付かないが、挿した場合はメモステアイコンが付く。

PGPocket
Palm/Programs/Picturegear

メモステを挿さない状態で参照可能。メモステを挿した状態だとメモステ側のデータベースを優先する。

PhotoStand ×

Diskを認識しないので動作せず

NYPocket &
MSImport
(GPSモジュール)
×

MSImportだとERDiskが母艦にマウントできないため、MapCutterによる書き出しが不可。リーダーライターでMSに書き出したマップデータをERDiskにディレクトリを合わせてコピーしても動作せず。

【一部修正・追加更新】

ちなみに、マップデータの入っているMSを差し込んでもマップデータを認識しない。つまり、ERDiskがマウントされた状態では本体内にあるデータしか参照できなくなるという弊害が生じる。

ERDiskを一旦オフにしてマップデータの入ったMSを挿せば、データを認識。その後ERDiskを有効した状態でマップデータの入ったMSを認識できました。ご指摘感謝です>PDA工房さん(8/20)

MSGate ×

Diskを認識しないので動作せず

【追加更新】

上のNYPocketやMSImportを含みますが、CLIEの場合は、カード1をMSで、カード2がERDisk固定で読み込まれるそうです(Palmの場合は逆のようです)。このため、CLIE専用のアプリケーションはカード1の有無を判断するのでMSとして認識しないようなのです。ということは、一時的にカードNo.を切り替えるソフト(Hack)があればうまく代用できるのかもしれません(8/20)

MSBackup ×
MSAutorun ×
MSCam
(カメラモジュール)
×

NR70VにバンドルされているCLIE Cameraと違い、最初から外部メモリに書き出す仕様を持っていないため動作しないものと思われる。ERDiskのLancherディレクトリに置いて実行しても最終的に本体メモリに展開されて実行されるため、撮影データは本体メモリに書き込まれる。

McFile
Palm/Programs/McFile/)

HandEra(TRGPro)での動作実績があることもあり、本体メモリ・ERDisk・メモステ間でのファイルコピーなど、全く問題なく動作。ERDiskはメモステの右側に表示されるアイコンに相当。右上のポップアップメニューでは、「カード2」として表示される。ちなみにERDiskへのバックアップはかなり高速。

PowerRUN
Palm/Programs/PowerRUN

ERDiskがマウントされた状態でメモステを挿した状態で起動すると、「現在PowerRUNは複数のカードをサポートされていません。使わないものを抜いてからご利用ください。」というアラートがでる。ちなみに、メモステを挿さない状態ではERDiskを認識し、メモステを挿した状態だとメモステを優先する。動作に問題は無し。

Pook
Palm/Programs/Book Palm/Programs/Docs

メモステが刺さった状態でも、Pook形式とノーマルのDocファイルを認識するが、同じDocデータが入ったメモステの挿抜を繰り返した場合に、何故か一覧画面でタイトルが複製される。ちなみに、タップするとデータは問題なく閲覧可能。データが複製されるわけではない。

CrsMeDoc
Palm/Programs/Docs

メモステを挿さない状態で参照可能。メモステを挿した状態だとメモステ側のデータベースを優先する。

HR-Shot DA
Palm/Programs/Bitmap/Capture

メモステがない場合はERDiskの左記ディレクトリに、メモステが挿してある場合はメモステ側の左記ディレクトリに書き込まれる。

以上のように、CLIEギアを使用する場合に外部メモリとして活用できると思っていたものの大半が、実際は使用できないという大変悲しい現実にぶち当たってしまったわけです。今後のドライバのバージョンアップによっては、実現可能なものもでてくるのかもしれませんが、今の段階ではある程度割り切って使う必要があるのと、メモステとの併用(同時使用)という点で活用にちょっとしたコツが必要です。

時間の関係で割愛させていただきましたが、まだまだ外部メモリを活用するアプリケーションはたくさんありますので、ユーザー同士でアプリケーションの動作確認情報を共有するが必要があると思います。また、32MB化に伴うバッテリの持ちなども検証する必要がありそうです。とはいえ、今までにない大変有意義で貴重なサービスですから、ユーザー一人一人が少しでも使いやすくなるように、PDA工房さんに情報をフィードバックできればと思っています。

ということで、増設サービスを受けた方(受ける予定の方)からの各種動作確認・検証情報をお待ちしております。なお、その際は機種ごとのBBSがありますが、情報を一元化しやすくするためにメインBBSに機種名を記載の上、投稿していただければと思います。また、新しい情報があれば随時このページを更新するつもりです。皆様のご協力をお願いいたします。

【関連リンク】

(初出:2002.8.18 Sun.)

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